🏁 ÉTOILE DATA LAB
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決勝を読み解く・EWC ― セーフティカーがもたらした順位変動: 108分で何が起きたか

Decoding the Race・EWC ― The Position Swings the Safety Car Created: What Happened in 108 Minutes

Décrypter la course・EWC ― Les bouleversements de classement dus aux safety cars : que s'est-il passé en 108 minutes

本稿の計器 ── ÉTOILE DATA LAB は毎戦、同じ分析装置でレースを測る
  1. SCの損得 (優勝車比ギャップの前後差)各回のSCで「クラス優勝車とのギャップ」が何秒動いたか ── +=詰めた(得)/−=離された(損)
  2. どちらのSCの後ろか (2台のSCへの割り当て)計時に残るSC自身の通過から2本の隊列と収容先を特定し、割当の得損を精算
  3. 赤信号超過 (SC中ピットの実損)SC中ピットの停止秒 − その車の通常停止 ── 出口赤信号の値段を測る
  4. クラス波形とSC赤帯10分中央ラップの波で雨を、赤帯で108分の隊列を1枚に描く

3行でわかる結論

  1. 8時間の4分の1(108分)がセーフティカー(SC)区間だった。
  2. 優勝マージン96秒のうち78秒は、最後のSCで「どちらの後ろについたか」が作った ― 勝った#30は前の列、追う#21は後ろの列。
  3. 18:55に18秒差だった優勝争いに、走ってもいないのに約80秒が差し込まれ、そのまま赤旗で確定した。

8時間の4分の1(108分)を占めたSC区間の損得を、「ピット出口の赤信号」と「どちらのSCの後ろか」の2軸に分けて全車ぶん精算した。

この資料の読み方: 数字はすべて「優勝車との差の増減」。+=優勝車に近づいた(詰めた=得)、−=優勝車から離された(=損) とします。バイクが速い・遅いの話ではなく、優勝車を基準にした相対です。この記事は 1〜5章が本編、末尾の「付録」は今回のレースを離れた横断分析です。


1. 8時間と、3度のセーフティカー

EWCの8時間と3回のSC

※ この図から: 赤い帯がSCの3回。帯の中でラップが200秒超に跳ねているのが「隊列走行」で、線の上下は雨の強弱を表す。

セーフティカー(SC)とは、コース上の事故処理などの間、先導車の後ろに全車が追い越し禁止の隊列を作って走る仕組みだ。図はEWCクラスの「10分ごとの中央ラップ」。赤い帯がSCの3回で、隊列走行中はラップが200秒超まで跳ね上がる。

優勝は#30 Honda HRCの189周。#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAMが2位、#37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMが3位 ― いずれも同一周回である。同一周回の3台の間隔(96秒/108秒)がどう作られたかが、この記事の主題だ。

2. セーフティカーの損得は2つに分かれる

EWC(世界耐久選手権)のルールでは、SC出動時にセーフティカーが2台、前後に並んでコースへ入る(他のカテゴリーの耐久レースでは1台のこともある)。ここでは前を走る方をSC-A、後ろをSC-Bと呼ぶ。全車はどちらかの後ろに収容され、フィールドは前の列(SC-Aの後ろ=①)と後ろの列(SC-Bの後ろ=②)の2本に割れる。この「2台のどちらについたか」で損得が分かれるのがEWCのSCの特徴だ。ここから生まれる損得は次の2つに分けられる。本編もこの順で見ていく。

  1. ピット出口の赤信号(=止まっている間の損) ― 他のカテゴリーの耐久レースなら「SC中のピットは割引」になることも多い(ライバルが遅い隊列を走っている間に、自分はタイヤ交換や給油を済ませられるからだ)。だがEWCではピット出口に赤信号が灯り、青になるまで、作業を終えた車も発進を待たされる。→ 3a

EWCレギュレーション(抜粋・要約): レース中断(ニュートラル化)の間、マシンはピットインできる。ピットストップ後、ライダーはピットレーン出口に一列に並び、そこの信号が青に点灯したときだけ本コースに復帰できる。青信号は、セーフティカーが赤信号を通過した15秒後に、15秒間だけ点灯する。その後、出口は再び閉鎖(赤信号/赤旗)される。この間に出られなかったライダーは、次の集団(もう1台のSC側のグループ)が通過するまで待機しなければならない。

つまり、他のレースではSC中のピットが有利に働くこともあるが、EWCでは青信号が点くのは各SC通過ごとにわずか15秒。この窓を逃せば次の集団まで待たされるため、戦略的に狙ってSC中にピットして得をする場面は極めて限定的だ。割引どころか、罰になりやすい。

  1. 走行中の隊列 ― どちらのSCに詰められたか(=走っている間の損得) ― SCが自分の前に割り込めば、前の集団から約80秒(SC1台分)切り離されて損。後ろに割り込めば、前の集団に詰めて得。列の中では前後が車間ゼロに圧縮され、リードは没収、借金は帳消しになる。→ 3b

損得=そのSC区間の入口と出口で、優勝車#30との差が何秒動いたか(+=詰めた/−=離された)。これを隊列成分(どちらのSCに詰められたか)とピット成分(SC先導1周ぶんの割引 − 実際の停止、赤信号の超過を含む)に分けて、全車ぶん精算した。赤旗で終わった3回目のSCだけは、凍結された最終隊列で評価する。

3a. 第1軸: ピット出口の赤信号 ― 止まっている間に失った時間

赤信号で失った秒数

※ この図から: SC中にピットした車が、普段の自分の停止より余計に止められた秒数(=赤信号での損)。#29の145秒が最大。

前提として、チームがいつピットに入るかは、基本的に燃料で決まる ― 満タンを使い切るまで走り、給油が必要になったら入る(8時間をできるだけ少ないスティントで走るのが基本で、狙って余計にピットすることはない)。ただしEWCではSC中のピットは赤信号で損をしやすい(第2章)。実際、このレースの全349回のピットのうちSC中はわずか24回(6.9%)。上位勢は6回のピットを全てSC外で消化しており、赤信号に捕まったのは、たまたまSC中に給油が必要になった中団以下の少数だ。

EWC車のSC中ピット(延べ16回)のうち、赤信号で大きく損した例:

いつ 普段の停止 SC中の停止 赤信号での損
#29 DOG HOUSE&TRIPOINT FUCHS 2回目SC 76秒 221秒 −145秒
#12 Yoshimura SERT Motul 3回目SC 43秒 131秒 −88秒
#31 TEAM SUGAI RACING JAPAN 2回目SC 65秒 142秒 −76秒
#11 KWT Kaedear 3回目SC 48秒 120秒 −72秒
#31 TEAM SUGAI RACING JAPAN 3回目SC 65秒 119秒 −54秒
#3 SANMEI Team TARO PLUSONE 3回目SC 63秒 110秒 −48秒
#828 TEAM FRONTIER 2回目SC 66秒 111秒 −44秒

象徴的なのは#12 Yoshimura SERT Motulだ。普段43秒で回る鈴鹿最速級のクルーが、3回目SC中の1回だけ131秒 ― 88秒の損。青信号の15秒窓を逃し、赤旗で取り返す機会も消えた。

計算過程 ― この「88秒」はどう出したか(#12 を例に)

数字だけでは信じにくい。鈴鹿最速級のクルー #12 Yoshimura SERT Motul の計時ログ(生データ)を3ステップで開示する。

① #12 は3回目SCの「中」でピットしている。 3回目SC出動(18:55)の直後、18:57にピットレーンへ進入した。生ログの3行:

時刻(JST) 計時イベント 記録値
18:57:44 ピットレーン進入を検知 (ループ10)
18:59:54 ピット複合ループを通過 (ループ12) stand_time = 130.8秒
19:03:05 コントロールライン通過(アウトラップ321.8秒) ライダー交代

3回目SCの窓は 18:55〜19:31。ピット複合ループ通過(18:59:54)は窓の中 ― だから3回目SCに計上する。

②「131秒」の中身。 これは "ピットレーン進入(18:57:44)→ ピット複合ループ通過(18:59:54)" の経過(計時が stand_time=ピット複合の滞在時間として記録する値)で、作業時間+出口の赤信号待ちを含む複合の滞在だ。純粋な静止時間そのものではない。

③「普段43秒」は #12 自身の平常ピット。 その車自身のSC外ピット滞在の中央値を使う。#12 の通常ピット滞在は 38.5 / 39.7 / 41.1 / 43.2 / 44.2 / 48.9 秒 + 130.8(3回目SC)。通常6本の中央値 = 約43秒。よって 損 = 131 − 約43 ≒ 88秒 ― 鈴鹿を40秒台で回す最速級のクルーですら、赤信号の前では止められた。

3b. 第2軸: 走行中の隊列 ― どちらのSCに詰められたか

3a は「止まっている間」の損だった。ここからは走っている間の損得 ― ピットに入っていない車でも、SCの入り方で秒が動く。仕組みはシンプルで、自分に対してSCがどこに割り込んだかで決まる:

今回、優勝車#30は3回目SCでライバルに前を取られなかった側にいた。その一度で優勝争いが裂けた。

下図は、各EWC車が3回のSCそれぞれで隊列で何秒詰めた/離されたかと、その差し引き(隊列の合計)を1枚にしたものだ(優勝車#30も基準=±0の行として表示)。赤信号(ピット)の損はここには含めず、3a で別に扱う。

図の凡例: 前列=前のSCの直後(後ろから詰められ・前の集団と離れて損になりやすい)/後列=後ろのSC側(前の集団に詰めて得になりやすい)/=その回にSC中ピットもあり(赤信号の損は 3a)。数字は優勝車#30との差の増減で、緑(+)=詰めた(得)/赤(−)=離された(損)

各回のSCの隊列の損得と差し引き

※ この図から: 3回目SCでほぼ全員が赤(#30に前を取られ、前の集団から切り離された)。#30と同じ側に残れた#1だけが浅い。

EWCはフィールドのほぼ全員が離された側に並ぶ ― 全員が3回目SCで#30に前を取られたからだ(#30が有利な側を引き当てたことの裏返し)。1回目・2回目のSCでは、優勝争いの当事者(#30 #21 #37 #1 #76)が偶然そろって同じ集団に入り、相互の差は±20秒以内で動かなかった。裂かれたのは3回目SCただ一度 ― そしてそれが赤旗で凍結され、そのまま表彰台の間隔になった。

計算過程 ― 「列1本=約80秒」はこう見える(3回目SC)

18:55の3回目SC出動直前の対#30ギャップ(直前ラップの実測)と、赤旗で凍結された最終ギャップを並べる。

入った列 出動直前の対#30 凍結後の対#30 隊列成分
#1 YART ①(#30と同じ) 126.8秒 135.8秒 −9秒
#21 YAMAHA FACTORY ②(後ろ) 18.0秒 96.0秒 −78秒
#37 BMW ②(後ろ) 62.0秒 108.0秒 −46秒
#40(周回遅れ) ②(後ろ) 570秒 649秒 −79秒
#95(周回遅れ) ②(後ろ) 708秒 788秒 −80秒

読み方: 後ろの列②に入った車は、順位も周回数も無関係に、一律で約80秒を離されている(#21 −78・#40 −79・#95 −80)。バラバラの位置にいた車が揃って −80 に収束すること自体が、「列1本分」という物理量の証拠だ。一方、#30と同じ①に残れた#1は −9秒で済んだ。#21の「18秒差→96秒差」は、腕でもミスでもなく、SCが引いた1本の線の向こう側に立たされた損 ― それを赤旗が、消しゴムなしで固定した。

4. ケーススタディ

#30 vs #21 ― 18秒差の優勝争いを分けた列。 18:55の3回目SC出動時、#30と#21の差は18秒、実質テール・トゥ・ノーズの最終盤だった。隊列形成で#30は前の列①、#21は後ろの列②へ ― 2台の間に物理的な「列1本分」約80秒が挿入された。62秒差の3位#37も列②。そして19:31、再降雨の中で赤旗。再開はなく、その結果がそのまま公式リザルトになった。3回目SCの損得は#21が−78秒(18秒差→96秒差)、#37が−46秒(62秒差→108秒差) ― どちらも隊列成分が全額だ。8時間のレースの表彰台の間隔は、最後の36分「どちらのSCの後ろについたか」が決めた。

#76 ― TVが見せた「P1→P9転落」の正体。 序盤の総合首位争いの主役#76は、1回目SCの後に9番手まで沈んで見えた。だが損得を測ると、1回目SCで#76が失った時間は±1秒(同じ列①の#30のすぐ後ろにいた)。転落が起きたのは区間の外、SC明け8分後の通常走行中のピット(12:46、停止48.5秒)だ。1回目SCの圧縮が全員の間隔を数秒に詰めていたため、ごく普通のピットが9番手に見えた ― 没収されたのは秒ではなく、見かけの順位だった。#76は10分後には5番手に戻り、最終5位。総損得+17秒は、転倒せず走り切った組で最大である。

#12 Yoshimura SERT Motul ― 割引の幻想。 隊列では+6とほぼ互角だったが、3回目SC中のピットで赤信号(3a)に捕まり、このSC区間で−113秒(うち出口の赤信号での余計な停止が約88秒)を失った。ピット作業自体はこの日も43秒前後で回していたクルーであり、失われたのは腕ではなく、赤信号だった。EWCのSC中ピットがどれほど「安くない」かを示す、最も分かりやすい実例だ。

5. 結論 ― SCは勝敗を分けたか

3回のSCが各チームにどう効いたかの一覧。1回目/2回目/3回目/隊列計は「隊列(どちらのSCに詰められたか)」の損得(+=優勝車#30に詰めた/−=離された)、赤信号/ピットはSC中にピットした車のみ、総合=隊列計+赤信号/ピット(単位=秒)。

最終順位 チーム 1回目 2回目 3回目 隊列計 赤信号/ピット 総合
1位 #30 Honda HRC 0 0 0 ±0 ±0
2位 #21 YAMAHA FACTORY +10 +19 −78 −49 −49
3位 #37 BMW +10 +9 −46 −27 −27
4位 #1 YART +10 +15 −9 +16 +16
5位 #76 AutoRace Ube +1 +18 −2 +17 +17
6位 #12 Yoshimura SERT +15 −9 (ピット) +6 −113 −106
(別枠) #3 SANMEI (ピット) (ピット) ±0 −1309(修復) −1309
(別枠) #711 BAKUON +14 −16 (ピット) −1 −1024(修復) −1026
(別枠) #17 Astemo (ピット) +12 +5 +17 −988(車両トラブル) −970
(別枠) #99 Elf Marc VDS +27 (ピット) +27 −578(修復) −550

(各値は秒未満を四捨五入。ピットした回は隊列位置が測れないため「(ピット)」とし隊列計から除外。赤信号/ピット列=その回のSC全体の損[赤信号の余計停止+赤信号で1隊列後ろに落ちた分]、または長時間の修復/トラブル。隊列計+赤信号/ピット=総合。別枠4台の総合は大半が修復/トラブルでSCとは無関係。)

優勝そのものは、SCに左右されていない。 #30は3回のSCで一度も違う列に落ちず(1回目・3回目は前の列、2回目はライバル全員と同じ列)、6回のピットをすべてSCの外で消化して無傷で走り切った ― 189周の優勝は正当だ。SCが作ったのは勝敗ではなく、表彰台の「差」である。優勝マージン96秒のうち78秒は3回目SCの列(直前は18秒差)、3位#37の108秒差も同様(直前62秒)。

だから、リザルトの「差」の欄を単純な引き算で読むのは危うい。 もし3回目のSCがなく、あるいは赤旗ではなく通常再開だったら、#21や#37はもっと#30に迫っていたはずだ ― ただし、再開後にどう展開したかまでは誰にも分からない(順位が入れ替わった可能性も、#30が守り切った可能性もある)。確かなのは、18秒差の勝負が最後の36分で"物理的な列1本"に置き換えられ、そのまま結果として凍結されたことだ。

――以上が本編。以下は、今回のレースを離れた横断分析の付録です。


付録: セーフティカーは「トップの前」を取っているか

2台のSCがどこに入るかは、レースを大きく左右する。理屈のうえでは、SCができるだけ総合トップの真ん前に入れば(=「頭取り」)、トップ集団の並びは保たれるはずだ。実際はどうか。2021〜2026年・4サーキット(鈴鹿8耐・ル・マン24h・スパ8h・ボルドール24h)の決勝から、ラップタイムで2集団構造を確認できた30回のSCをサンプルに、出動時の総合トップがバンチアップ後の隊列で「何台目」にいたかを数えた。

頭取り分析

結果は明快だった。トップが隊列の1〜2台目(=頭付近)にいた例は30回中わずか4回。中央値はおよそ16台目で、24時間レースでは46台目・48台目という最後尾同然の位置も出た。つまりSCは「トップの前を取る」ようには入っていない。 トップは多くの車(周回遅れを含む)の後ろに埋もれ、その位置は出動ごとにバラバラだった。今回の鈴鹿でも、トップ#30は1回目3台目・2回目9台目・3回目12台目とバラつき、3回目には前の列を引き当てた(後ろの列に落ちたのはライバル#21)。(第4章)

ÉTOILE DATA LAB ― 観戦の解像度を上げる、耐久レースのデータ読解シリーズ

The instruments — ÉTOILE DATA LAB measures every race with the same gauges
  1. SC gain/loss (gap delta across each window)How many seconds the gap to the class winner moved per SC window — positive = gained, negative = lost
  2. Which SC you got behind (two SC trains, machine-detected)The safety cars' own transponder passings locate the two trains and who was housed where
  3. Red-light excess (the real cost of SC pits)SC-window stop time minus the bike's routine stop — pricing the pit-exit red light
  4. Class waveform with red SC bands10-minute median laps draw the rain; red bands draw the 108 minutes of queues

The conclusion in three lines

  1. A quarter of the eight hours (108 minutes) was safety-car (SC) running.
  2. Of the 96-second winning margin, 78 seconds were made by which car you fell in behind at the final SC ― the winning #30 in the front queue, the chasing #21 in the back.
  3. A fight that was 18 seconds apart at 18:55 had roughly 80 seconds wedged into it without anyone riding differently, and the red flag froze it there.

The SC periods took up a quarter of the eight hours (108 minutes). We settled the gain/loss across every car, splitting it along two axes: the "pit-exit red light" and "which safety car you were behind."

How to read this piece: every number is the change in the gap to the winning car. + = closed on the winning car (gained), − = dropped away from the winning car (lost). This is not about a bike being fast or slow, but relative to the winning car. Chapters 1–5 are the main body; the "Appendix" at the end is a cross-race analysis that steps away from this particular race.


1. Eight Hours and Three Safety Cars

The eight hours of EWC and the three SCs

From this chart: the red bands are the three SCs. Where laps spike above 200 seconds inside a band is "queue running," and the up-and-down of the line shows the strength of the rain.

A safety car (SC) is a system where, while an on-track incident is being cleared, all cars form a no-overtaking queue behind a lead car. The chart shows the EWC class "median lap every 10 minutes." The red bands are the three SCs, and during queue running the laps spike above 200 seconds.

The win went to #30 Honda HRC on 189 laps. #21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM was 2nd, #37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM 3rd ― all on the same lap. How the intervals between the three same-lap cars (96 sec / 108 sec) came to be is the subject of this piece.

2. The Gain/Loss of a Safety Car Splits in Two

Under the rules of the EWC (World Endurance Championship), when an SC is deployed, two safety cars enter the track lined up front and back (in other categories of endurance racing there can be just one). Here we call the one running in front SC-A and the one behind SC-B. Every car is gathered behind one or the other, and the field splits into two queues: the front queue (behind SC-A = ①) and the back queue (behind SC-B = ②). This ― that the gain/loss splits by which of the two you fell in behind ― is the defining feature of the EWC safety car. The gain/loss born from this splits into the following two. The main body follows the same order.

  1. The pit-exit red light (= the loss while stopped) ― in other categories of endurance racing, a pit stop during an SC is often "discounted" (because you can get your tyre change or refuel done while rivals are running the slow queue). But in the EWC a red light burns at the pit exit, and even a car that has finished its work waits to launch until it turns green. → 3a

EWC regulations (excerpt, summarized): during a race neutralization, a machine may pit. After the pit stop, the rider lines up single file at the pit-lane exit and may rejoin the track only when the signal there lights green. The green light comes on 15 seconds after the safety car passes the red light, and for only 15 seconds. After that, the exit is closed again (red light / red flag). A rider who could not get out in that window must wait until the next group (the group on the other SC's side) passes.

In other words, while a pit during an SC can work in your favor in other races, in the EWC the green light is on for just 15 seconds per SC passage. Miss this window and you are held until the next group, so the moments where you can strategically time a pit during an SC and gain are extremely limited. Far from a discount, it is more likely a penalty.

  1. The running queue ― which SC you were packed against (= the gain/loss while running) ― if the SC cuts in ahead of you, you are cut off from the group in front by about 80 seconds (one SC's worth) ― a loss. If it cuts in behind you, you close onto the group in front ― a gain. Within a queue the gaps front-to-back compress to zero, leads are confiscated and debts are wiped clean. → 3b

Gain/loss = how many seconds the gap to the winning car #30 moved between the entry and exit of that SC period (+ = closed / − = dropped away). We split this into a queue component (which SC you were packed against) and a pit component (the discount of one SC-led lap − the actual stop, including any red-light overrun), and settled it across every car. Only the 3rd SC, which ended under the red flag, is evaluated on its frozen final queue.

3a. First Axis: The Pit-Exit Red Light ― Time Lost While Stopped

Seconds lost at the red light

From this chart: the seconds a car that pitted during an SC was held beyond its own usual stop (= the loss at the red light). #29's 145 seconds is the largest.

As a premise, when a team pits is basically decided by fuel ― they run until the tank is empty and come in when they need to refuel (the basics are to run the eight hours in as few stints as possible, so they do not deliberately make extra stops). But in the EWC a pit during an SC is prone to loss at the red light (Chapter 2). In fact, of all 349 pits in this race, only 24 (6.9%) were during an SC. The front-runners cleared all six of their pits outside the SCs, and the ones caught by the red light were a small number of mid-pack-and-below cars that happened to need fuel during an SC.

Of the EWC cars' pits during an SC (16 in total), the cases of large loss at the red light:

Car When Usual stop Stop during SC Loss at red light
#29 DOG HOUSE&TRIPOINT FUCHS 2nd SC 76 sec 221 sec −145 sec
#12 Yoshimura SERT Motul 3rd SC 43 sec 131 sec −88 sec
#31 TEAM SUGAI RACING JAPAN 2nd SC 65 sec 142 sec −76 sec
#11 KWT Kaedear 3rd SC 48 sec 120 sec −72 sec
#31 TEAM SUGAI RACING JAPAN 3rd SC 65 sec 119 sec −54 sec
#3 SANMEI Team TARO PLUSONE 3rd SC 63 sec 110 sec −48 sec
#828 TEAM FRONTIER 2nd SC 66 sec 111 sec −44 sec

The emblematic case is #12 Yoshimura SERT Motul. A crew that turns Suzuka's fastest-class 43-second stops was, for just one stop during the 3rd SC, held 131 seconds ― an 88-second loss. They missed the 15-second green-light window, and with the red flag the chance to win it back vanished too.

The Calculation ― How This "88 Seconds" Was Derived (with #12 as an example)

The numbers alone are hard to believe. We disclose the timing log (raw data) of #12 Yoshimura SERT Motul, one of Suzuka's fastest crews, in three steps.

① #12 pitted "within" the 3rd SC. Right after the 3rd SC came out (18:55), it entered the pit lane at 18:57. Three lines from the raw log:

Time (JST) Timing event Recorded value
18:57:44 Pit-lane entry detected (loop 10)
18:59:54 Passed pit combined loop (loop 12) stand_time = 130.8 sec
19:03:05 Crossed the control line (out-lap 321.8 sec) Rider change

The window of the 3rd SC is 18:55–19:31. The pit combined-loop passage (18:59:54) is inside the window ― so it is counted against the 3rd SC.

② What is inside the "131 seconds." This is the elapsed time from "pit-lane entry (18:57:44) → pit combined-loop passage (18:59:54)" (the value the timing records as stand_time = the dwell time in the pit combined), and it is a combined dwell that includes the work time plus waiting at the exit red light. It is not the pure stationary time itself.

③ The "usual 43 seconds" is #12's own normal pit. We use the median of that car's own non-SC pit dwells. #12's normal pit dwells were 38.5 / 39.7 / 41.1 / 43.2 / 44.2 / 48.9 sec plus 130.8 (3rd SC). The median of the six normal ones = about 43 seconds. Thus loss = 131 − ~43 ≈ 88 seconds ― even a top-tier crew that laps Suzuka in the low-to-mid 40s is stopped cold in front of the red light.

3b. Second Axis: The Running Queue ― Which SC You Were Packed Against

3a was the loss "while stopped." From here it is the gain/loss while running ― even a car not in the pits has its seconds moved by how the SC comes in. The mechanism is simple, decided by where the SC cut in relative to you:

This time, the winning #30 was on the side that was not passed by its rivals at the 3rd SC. That single instance split the fight for the win.

The chart below puts on one page how many seconds each EWC car closed / was dropped in the queue at each of the three SCs, and the net of that (queue total) (the winning #30 is also shown as the baseline = ±0 row). The red-light (pit) loss is not included here; it is handled separately in 3a.

Legend for the chart: front queue = right behind the SC ahead (packed from behind and separated from the group in front, prone to loss) / back queue = on the SC-behind side (packs onto the group in front, prone to gain) / = also had a pit during the SC that time (the red-light loss is in 3a). The numbers are the change in the gap to the winning #30, with green (+) = closed (gain) / red (−) = dropped (loss).

Queue gain/loss and net for each SC

From this chart: at the 3rd SC almost everyone is red (passed by #30 and cut off from the group in front). Only #1, who stayed on the same side as #30, is shallow.

In the EWC nearly the whole field lines up on the dropped side ― because everyone was passed by #30 at the 3rd SC (the flip side of #30 drawing the favorable side). At the 1st and 2nd SCs, the parties in the fight for the win (#30 #21 #37 #1 #76) happened to all fall into the same group together, and their mutual gaps moved within ±20 seconds. The split came at the 3rd SC alone ― and that was frozen by the red flag, and that became the podium intervals just as it was.

The Calculation ― How "One Queue = About 80 Seconds" Is Visible (3rd SC)

We line up the gap to #30 just before the 3rd SC came out at 18:55 (measured from the immediately preceding lap) against the final gap frozen by the red flag.

Car Queue entered Gap to #30 just before deploy Gap to #30 after freeze Queue component
#1 YART ① (same as #30) 126.8 sec 135.8 sec −9 sec
#21 YAMAHA FACTORY ② (back) 18.0 sec 96.0 sec −78 sec
#37 BMW ② (back) 62.0 sec 108.0 sec −46 sec
#40 (lapped) ② (back) 570 sec 649 sec −79 sec
#95 (lapped) ② (back) 708 sec 788 sec −80 sec

How to read it: cars that entered the back queue ② were dropped by about 80 seconds uniformly, regardless of position or lap count (#21 −78, #40 −79, #95 −80). That cars in scattered positions converge together on −80 is itself the proof of a physical quantity called "one queue's worth." Meanwhile #1, who stayed in ① with #30, got away with −9 seconds. #21's "18-second gap → 96-second gap" was not skill nor a mistake, but the loss of being stood on the far side of a single line the SC drew ― and the red flag fixed it, with no eraser.

4. Case Studies

#30 vs #21 ― the queue that divided an 18-second fight for the win. When the 3rd SC came out at 18:55, the gap between #30 and #21 was 18 seconds, effectively tail-to-nose in the final stages. In forming the queue, #30 went to the front queue ①, #21 to the back queue ② ― and a physical "one queue's worth" of about 80 seconds was inserted between the two. #37, 3rd at 62 seconds, was also in queue ②. Then at 19:31, a red flag amid renewed rain. There was no restart, and that result became the official classification as it stood. The gain/loss of the 3rd SC was #21 −78 seconds (18-second gap → 96-second gap), #37 −46 seconds (62-second gap → 108-second gap) ― in both, the queue component is the entire amount. The podium intervals of an eight-hour race were decided by "which safety car you fell in behind" in the final 36 minutes.

#76 ― the true nature of the "P1 → P9 collapse" that TV showed. #76, the lead actor in the early fight for the overall lead, appeared to sink to 9th after the 1st SC. But measure the gain/loss and the time #76 lost at the 1st SC was ±1 second (it was right behind #30 in the same queue ①). The collapse happened outside the period, in a normal-running pit eight minutes after the SC lifted (12:46, a 48.5-second stop). Because the 1st SC's compression had packed everyone's intervals down to a few seconds, an utterly ordinary pit looked like 9th place ― what was confiscated was not seconds but apparent position. #76 was back to 5th ten minutes later, finishing 5th. Its total gain/loss of +17 seconds is the largest among the group that ran through without crashing.

#12 Yoshimura SERT Motul ― the illusion of the discount. In the queue it was roughly even at +6, but its pit during the 3rd SC was caught by the red light (3a), losing −113 seconds over that SC (about 88 of it the extra stop at the exit red light). This was a crew turning stops around 43 seconds even on this day, and what was lost was not skill but the red light. It is the clearest example of just how "not cheap" an EWC pit during an SC is.

5. Conclusion ― Did the SC Divide the Result?

An overview of how the three SCs worked on each team. 1st / 2nd / 3rd / queue total are the gain/loss of the "queue" (which SC you were packed against) (+ = closed on the winning #30 / − = dropped away), red light / pit is for cars that pitted during an SC only, and overall = queue total + red light / pit (unit = seconds).

Final pos. Team 1st 2nd 3rd Queue total Red light / pit Overall
1st #30 Honda HRC 0 0 0 ±0 ±0
2nd #21 YAMAHA FACTORY +10 +19 −78 −49 −49
3rd #37 BMW +10 +9 −46 −27 −27
4th #1 YART +10 +15 −9 +16 +16
5th #76 AutoRace Ube +1 +18 −2 +17 +17
6th #12 Yoshimura SERT +15 −9 (pit) +6 −113 −106
(separate) #3 SANMEI (pit) (pit) ±0 −1309 (repair) −1309
(separate) #711 BAKUON +14 −16 (pit) −1 −1024 (repair) −1026
(separate) #17 Astemo (pit) +12 +5 +17 −988 (vehicle trouble) −970
(separate) #99 Elf Marc VDS +27 (pit) +27 −578 (repair) −550

(Each value is rounded to the nearest second. A time a car pitted cannot have its queue position measured, so it is marked "(pit)" and excluded from the queue total. The red light / pit column = the full loss of that SC [the extra stop at the red light + the drop of one queue behind at the red light], or a long repair / trouble. Queue total + red light / pit = overall. The overall of the four "separate" cars is mostly repair / trouble, unrelated to the SC.)

The win itself was not swayed by the SCs. #30 never once fell into a different queue across the three SCs (front queue at the 1st and 3rd, the same queue as all its rivals at the 2nd), and cleared all six of its pits outside the SCs to run through unscathed ― the 189-lap win is legitimate. What the SCs created was not the result but the podium "gaps." Of the 96-second winning margin, 78 seconds are the queue at the 3rd SC (18 seconds apart just before); 3rd-place #37's 108-second gap is the same (62 seconds just before).

So reading the "gap" column of the classification as a plain subtraction is dangerous. Had there been no 3rd SC, or a normal restart rather than a red flag, #21 and #37 should have closed much nearer to #30 ― though how it would have unfolded after a restart is beyond anyone's knowledge (positions could have swapped; #30 could have held on). What is certain is that an 18-second fight was replaced in the final 36 minutes by "one physical queue," and that was frozen in as the result.

―― That is the main body. What follows is an appendix of cross-race analysis that steps away from this race.


Appendix: Is the Safety Car Taking "the Spot Ahead of the Leader"?

Where the two SCs come in greatly influences a race. In theory, if the SC comes in as close as possible to right ahead of the overall leader (= "head-taking"), the lead group's order should hold. Is that how it works in practice? From the race finals at four circuits from 2021 to 2026 (Suzuka 8H, Le Mans 24H, Spa 8H, Bol d'Or 24H), we took the 30 SCs whose two-group structure could be confirmed in the lap times as our sample, and counted where in the queue the overall leader at deployment stood after the bunch-up ("how many cars back").

Head-taking analysis

The result was clear. Cases where the leader was in the 1st–2nd car (= near the head) of the queue were just 4 of 30. The median was roughly the 16th car, and in the 24-hour races positions as deep as 46th and 48th car ― all but the very tail ― appeared. In other words, the SC does not come in so as to "take the spot ahead of the leader." The leader is buried behind many cars (including lapped cars), and that position varied from deployment to deployment. At Suzuka this time too, the leader #30 was scattered at 3rd car at the 1st, 9th at the 2nd, 12th at the 3rd, and at the 3rd it drew the "front queue" (the one that dropped into the back queue was its rival #21). (Chapter 4)

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Les instruments — ÉTOILE DATA LAB mesure chaque course avec les mêmes appareils
  1. Gain/perte SC (delta d'écart par fenêtre)De combien l'écart au vainqueur de classe a bougé par fenêtre SC — positif = gagné, négatif = perdu
  2. Derrière quelle SC (deux trains détectés mécaniquement)Les passages des safety cars elles-mêmes localisent les deux files et qui y a été rangé
  3. L'excédent feu rouge (le vrai coût des arrêts sous SC)Arrêt sous SC moins l'arrêt habituel de la moto — le prix du feu rouge en sortie des stands
  4. La forme d'onde de classe et les bandes rougesLes tours médians par 10 min dessinent la pluie ; les bandes rouges, les 108 minutes de files

La conclusion en trois lignes

  1. Un quart des 8 heures (108 minutes) s'est déroulé derrière une voiture de sécurité (SC).
  2. Sur la marge de victoire de 96 s, 78 s ont été créées par « derrière quelle SC on s'est retrouvé » au dernier passage ― le vainqueur #30 dans la file avant, son poursuivant #21 dans la file arrière.
  3. Une lutte qui ne tenait qu'à 18 secondes à 18h55 s'est vu intercaler environ 80 secondes sans que personne ne roule différemment, et le drapeau rouge l'a figée ainsi.

Nous avons soldé, pour toutes les motos, le gain/perte des phases de SC ― qui ont représenté un quart des 8 heures (108 minutes) ― en le décomposant selon deux axes : « le feu rouge à la sortie des stands » et « derrière quelle safety car on se retrouve ».

Comment lire ce document : tous les chiffres correspondent à « la variation de l'écart avec la moto victorieuse ». += on s'est rapproché de la moto victorieuse (repris = gagné), −= on s'en est éloigné (= perdu). Il ne s'agit pas de savoir si une moto est rapide ou lente, mais d'un relatif calé sur la moto victorieuse. Dans cet article, les chapitres 1 à 5 constituent le corps principal ; l'« Annexe » finale est une analyse transversale qui dépasse le cadre de cette course.


1. Huit heures, et trois safety cars

Les 8 heures de l'EWC et les 3 SC

Ce que montre ce graphique : les bandes rouges correspondent aux 3 SC. À l'intérieur de ces bandes, les tours qui bondissent au-delà de 200 secondes signalent la « marche en file », et les oscillations de la courbe traduisent la variation d'intensité de la pluie.

La safety car (SC) est un dispositif par lequel, le temps de traiter un accident sur la piste par exemple, toutes les motos roulent derrière une voiture de tête en formant une file où les dépassements sont interdits. Le graphique montre le « tour médian toutes les 10 minutes » de la classe EWC. Les bandes rouges correspondent aux 3 SC, et pendant la marche en file les tours bondissent au-delà de 200 secondes.

La victoire revient à la #30 Honda HRC avec 189 tours. La #21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM est 2e, la #37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM est 3e ― toutes trois dans le même tour. Comment se sont formés les écarts (96 s / 108 s) entre ces trois motos dans le même tour : voilà le sujet de cet article.

2. Le gain/perte des safety cars se divise en deux

Dans le règlement de l'EWC (Championnat du Monde d'Endurance), lorsqu'une SC est déployée, deux safety cars entrent sur la piste, l'une derrière l'autre (dans d'autres catégories de course d'endurance, il peut n'y en avoir qu'une). Ici, nous appellerons SC-A celle qui roule devant, et SC-B celle qui roule derrière. Toutes les motos sont regroupées derrière l'une ou l'autre, et le peloton se scinde en deux files : la file avant (derrière la SC-A = ①) et la file arrière (derrière la SC-B = ②). C'est cette division du gain/perte selon « derrière laquelle des deux voitures on s'est retrouvé » qui caractérise les SC de l'EWC. Le gain/perte qui en découle se décompose en deux volets. Le corps de l'article les examinera dans cet ordre.

  1. Le feu rouge à la sortie des stands (= perte pendant qu'on est à l'arrêt) ― dans d'autres catégories de course d'endurance, il arrive souvent que « le passage aux stands pendant la SC soit à prix réduit » (parce qu'on peut changer les pneus ou faire le plein pendant que les rivaux roulent dans une file lente). Mais en EWC, un feu rouge s'allume à la sortie des stands, et jusqu'à ce qu'il passe au vert, même une moto dont le travail est terminé doit attendre pour repartir. → 3a

Règlement EWC (extrait / résumé) : pendant la neutralisation de la course, une moto peut rentrer aux stands. Après l'arrêt au stand, le pilote se range en file à la sortie de la pit lane, et ne peut rejoindre la piste que lorsque le feu qui s'y trouve passe au vert. Le feu vert s'allume 15 secondes après que la safety car a franchi le feu rouge, et pour 15 secondes seulement. Ensuite, la sortie est de nouveau fermée (feu rouge / drapeau rouge). Le pilote qui n'a pas pu sortir pendant ce laps de temps doit attendre le passage du groupe suivant (celui de l'autre SC).

Autrement dit, alors que dans d'autres courses le passage aux stands pendant la SC peut jouer en votre faveur, en EWC le feu vert ne s'allume que 15 secondes à chaque passage de SC. Manquer cette fenêtre, c'est devoir attendre le groupe suivant : les situations où l'on gagne à passer stratégiquement aux stands pendant la SC sont donc extrêmement limitées. Loin d'être à prix réduit, cela vire facilement à la sanction.

  1. La file en roulant ― derrière quelle SC on s'est fait tasser (= gain/perte pendant qu'on roule) ― si une SC s'intercale devant soi, on est coupé du groupe de devant d'environ 80 secondes (l'équivalent d'une SC) : c'est une perte. Si elle s'intercale derrière soi, on se rapproche du groupe de devant : c'est un gain. À l'intérieur de la file, l'avant et l'arrière se compriment jusqu'à un écart nul, l'avance est confisquée, la dette est effacée. → 3b

Gain/perte = de combien de secondes l'écart avec la moto victorieuse #30 a bougé entre l'entrée et la sortie de cette phase de SC (+= repris / −= lâché). Nous avons décomposé cette valeur entre la composante file (derrière quelle SC on s'est fait tasser) et la composante stands (la ristourne d'un tour de conduite sous SC − l'arrêt réel, en incluant le dépassement dû au feu rouge), puis nous l'avons soldée pour toutes les motos. Seule la 3e SC, terminée sous drapeau rouge, est évaluée sur la base de la file finale figée.

3a. Premier axe : le feu rouge à la sortie des stands ― le temps perdu à l'arrêt

Secondes perdues au feu rouge

Ce que montre ce graphique : pour les motos qui sont passées aux stands pendant la SC, les secondes d'immobilisation en plus par rapport à leur arrêt habituel (= la perte due au feu rouge). Les 145 secondes de la #29 constituent le maximum.

Pour poser le cadre : le moment où une équipe rentre aux stands est fondamentalement dicté par le carburant ― on roule jusqu'à épuiser le plein, et on rentre quand il faut refaire le niveau (le principe étant de boucler les 8 heures en le moins de relais possible ; on ne s'arrête jamais délibérément pour rien). Cela dit, en EWC, un arrêt sous SC fait facilement perdre du temps à cause du feu rouge (chap. 2). De fait, sur les 349 arrêts aux stands de cette course, seuls 24 (6,9 %) ont eu lieu pendant une SC. Les équipes de tête ont consommé leurs 6 arrêts entièrement hors SC ; ceux qui se sont fait piéger par le feu rouge sont la poignée de motos du milieu de peloton ou en dessous dont le ravitaillement est tombé par malchance pendant une SC.

Parmi les arrêts sous SC des motos EWC (16 au total), voici les cas de grosses pertes dues au feu rouge :

Moto Quand Arrêt habituel Arrêt sous SC Perte au feu rouge
#29 DOG HOUSE&TRIPOINT FUCHS 2e SC 76 s 221 s −145 s
#12 Yoshimura SERT Motul 3e SC 43 s 131 s −88 s
#31 TEAM SUGAI RACING JAPAN 2e SC 65 s 142 s −76 s
#11 KWT Kaedear 3e SC 48 s 120 s −72 s
#31 TEAM SUGAI RACING JAPAN 3e SC 65 s 119 s −54 s
#3 SANMEI Team TARO PLUSONE 3e SC 63 s 110 s −48 s
#828 TEAM FRONTIER 2e SC 66 s 111 s −44 s

Le cas emblématique est celui de la #12 Yoshimura SERT Motul. Cet équipage parmi les plus rapides de Suzuka, qui boucle habituellement en 43 secondes, a mis 131 secondes une seule fois, lors de son arrêt sous la 3e SC ― une perte de 88 secondes. Elle a manqué la fenêtre de 15 secondes du feu vert, et le drapeau rouge a fait disparaître toute occasion de se rattraper.

Le calcul ― comment ces « 88 secondes » ont été obtenues (exemple de la #12)

Ces chiffres seuls sont difficiles à croire. Nous dévoilons le journal de chronométrage (données brutes) de la #12 Yoshimura SERT Motul, l'un des équipages les plus rapides de Suzuka, en 3 étapes.

① La #12 est passée aux stands « pendant » la 3e SC. Juste après le déploiement de la 3e SC (18h55), elle est entrée en pit lane à 18h57. Trois lignes du journal brut :

Heure (JST) Événement de chronométrage Valeur enregistrée
18:57:44 Détection de l'entrée en pit lane (loop 10)
18:59:54 Passage sur la boucle composite des stands (loop 12) stand_time = 130,8 s
19:03:05 Passage de la ligne de contrôle (out-lap 321,8 s) Relais pilote

La fenêtre de la 3e SC est 18:55〜19:31. Le passage sur la boucle composite des stands (18:59:54) est dans la fenêtre ― c'est pourquoi on l'impute à la 3e SC.

② Ce que contiennent ces « 131 secondes ». C'est le temps écoulé entre « l'entrée en pit lane (18:57:44) → le passage sur la boucle composite des stands (18:59:54) » (la valeur que le chronométrage enregistre comme stand_time, c'est-à-dire le temps de présence sur la boucle composite des stands), soit une présence composite incluant le temps de travail + l'attente au feu rouge à la sortie. Ce n'est pas le temps d'immobilisation pur à proprement parler.

③ Ces « 43 secondes habituelles » sont l'arrêt normal de la #12 elle-même. On utilise la médiane des durées d'arrêt hors SC de la moto elle-même. Les durées d'arrêt normales de la #12 sont de 38,5 / 39,7 / 41,1 / 43,2 / 44,2 / 48,9 s + 130,8 (3e SC). La médiane des 6 arrêts normaux = ~43 s. D'où perte = 131 − ~43 ≈ 88 s ― même un équipage de pointe qui tourne à Suzuka en 40 s et quelques est stoppé net devant le feu rouge.

3b. Deuxième axe : la file en roulant ― derrière quelle SC on s'est fait tasser

3a portait sur la perte « pendant qu'on est à l'arrêt ». À partir d'ici, c'est le gain/perte pendant qu'on roule ― même une moto qui n'est pas rentrée aux stands voit des secondes bouger selon la manière dont la SC s'intercale. Le mécanisme est simple : tout se joue sur l'endroit où la SC s'est intercalée par rapport à soi :

Cette fois, la moto victorieuse #30 se trouvait, lors de la 3e SC, du côté où les rivaux ne lui ont pas pris le devant. Cette seule fois a suffi à déchirer la lutte pour la victoire.

Le graphique ci-dessous rassemble sur une seule image, pour chaque moto EWC, combien de secondes elle a repris / s'est fait lâcher dans la file lors de chacune des 3 SC, ainsi que le solde (total file) (la moto victorieuse #30 figure elle aussi, sur une ligne de référence = ±0). La perte due au feu rouge (stands) n'est pas incluse ici : elle est traitée à part en 3a.

Légende du graphique : groupe avant = juste derrière la SC de devant (rattrapé par l'arrière, éloigné du groupe de devant, tend à être une perte) / groupe arrière = du côté de la SC de derrière (tasse contre le groupe de devant, tend à être un gain) / = arrêt aux stands sous SC également lors de cette phase (la perte au feu rouge est en 3a). Les chiffres correspondent à la variation de l'écart avec la moto victorieuse #30, avec vert (+) = repris (gagné) / rouge (−) = lâché (perdu). Lorsqu'une moto passe aux stands, sa position en file étant indéterminée, la fenêtre est affichée « (arrêt) » (→ 3a) et le total file est la somme des seules fenêtres sans arrêt.

Gain/perte de chaque SC et solde

Ce que montre ce graphique : lors de la 3e SC, presque tout le monde est en rouge (la #30 leur a pris le devant, coupés du groupe de devant). Seule la #1, restée du même côté que la #30, est peu affectée.

En EWC, la quasi-totalité du peloton se range du côté des lâchés ― parce que tout le monde s'est fait prendre le devant par la #30 lors de la 3e SC (le revers du fait que la #30 a tiré le côté avantageux). Lors des 1re et 2e SC, les protagonistes de la lutte pour la victoire (#30 #21 #37 #1 #76) se sont retrouvés par hasard ensemble dans le même groupe, et leurs écarts mutuels n'ont pas bougé de plus de ±20 secondes. La seule fois où ils ont été déchirés, c'est la 3e SC ― et cela a été figé par le drapeau rouge, devenant tel quel l'écart sur le podium.

Le calcul ― voilà comment « une file entière = environ 80 secondes » se voit (3e SC)

Mettons côte à côte l'écart avec la #30 juste avant le déploiement de la 3e SC à 18h55 (mesuré sur le tour précédent) et l'écart final figé par le drapeau rouge.

Moto File d'entrée Écart avec #30 avant déploiement Écart avec #30 après figement Composante file
#1 YART ① (même que #30) 126,8 s 135,8 s −9 s
#21 YAMAHA FACTORY ② (arrière) 18,0 s 96,0 s −78 s
#37 BMW ② (arrière) 62,0 s 108,0 s −46 s
#40 (à un tour) ② (arrière) 570 s 649 s −79 s
#95 (à un tour) ② (arrière) 708 s 788 s −80 s

Comment lire : les motos entrées dans la file arrière ②, quels que soient leur classement et leur nombre de tours, se font lâcher uniformément d'environ 80 secondes (#21 −78 ・ #40 −79 ・ #95 −80). Le fait même que des motos à des positions disparates convergent toutes vers −80 est la preuve d'une grandeur physique : « une file entière ». À l'inverse, la #1, restée dans la même file ① que la #30, s'en tire à −9 secondes. Le « 18 s d'écart → 96 s d'écart » de la #21 n'est ni une question de talent ni une erreur : c'est la perte d'avoir été placé de l'autre côté de l'unique ligne tracée par la SC ― et le drapeau rouge l'a fixée, sans gomme.

4. Études de cas

#30 vs #21 ― la file qui a départagé une lutte pour la victoire à 18 secondes. Au déploiement de la 3e SC à 18h55, l'écart entre la #30 et la #21 était de 18 secondes, un finish quasi roue dans roue. À la formation de la file, la #30 est allée dans la file avant ①, la #21 dans la file arrière ② ― environ 80 secondes d'« une file entière » physique se sont insérées entre les deux motos. La #37, 3e à 62 secondes, était elle aussi dans la file ②. Puis, à 19h31, drapeau rouge sous la pluie revenue. Pas de reprise, et ce résultat est devenu tel quel le classement officiel. Le gain/perte de la 3e SC est de −78 secondes pour la #21 (18 s → 96 s) et −46 secondes pour la #37 (62 s → 108 s) ― et dans les deux cas la composante file en représente la totalité. L'écart sur le podium d'une course de 8 heures s'est décidé sur les 36 dernières minutes, selon « derrière quelle safety car on s'est retrouvé ».

#76 ― la vraie nature de la « chute de P1 à P9 » montrée à la TV. La #76, protagoniste de la lutte pour la tête au général en début de course, a semblé sombrer jusqu'à la 9e place après la 1re SC. Mais en mesurant le gain/perte, le temps perdu par la #76 lors de la 1re SC est de ±1 seconde (elle était juste derrière la #30, dans la même file ①). La chute s'est produite hors de la phase, lors d'un arrêt aux stands en course normale 8 minutes après la fin de la SC (12h46, arrêt de 48,5 s). Comme la compression de la 1re SC avait resserré les écarts de tout le monde à quelques secondes, un arrêt tout à fait ordinaire a eu l'air d'une 9e place ― ce qui a été confisqué, ce ne sont pas des secondes, mais un classement apparent. La #76 est remontée 5e 10 minutes plus tard, et a fini 5e. Son gain/perte net de +17 secondes est le plus élevé parmi celles qui ont bouclé la course sans chuter.

#12 Yoshimura SERT Motul ― l'illusion de la ristourne. Dans la file, elle était quasiment à égalité, avec +6 ; mais lors de son arrêt sous la 3e SC, elle s'est fait piéger par le feu rouge (3a) et a perdu −113 secondes sur cette phase de SC (dont environ 88 pour l'immobilisation supplémentaire au feu rouge de sortie). C'est un équipage qui bouclait pourtant ses arrêts autour de 43 secondes ce jour-là encore ; ce qui a été perdu n'est pas le talent, mais le feu rouge. C'est l'exemple le plus parlant de à quel point un arrêt sous SC en EWC n'est « pas bon marché ».

5. Conclusion ― les SC ont-elles départagé le résultat ?

Voici le tableau récapitulatif de la façon dont les 3 SC ont pesé sur chaque équipe. 1re / 2e / 3e / total file correspondent au gain/perte de la « file » (derrière quelle SC on s'est fait tasser) (+= repris sur la moto victorieuse #30 / −= lâché), feu rouge/arrêt ne concerne que les motos passées aux stands sous SC, et total général = total file + feu rouge/arrêt (unité = secondes).

Classement final Équipe 1re 2e 3e total file feu rouge/arrêt total général
1er #30 Honda HRC 0 0 0 ±0 ±0
2e #21 YAMAHA FACTORY +10 +19 −78 −49 −49
3e #37 BMW +10 +9 −46 −27 −27
4e #1 YART +10 +15 −9 +16 +16
5e #76 AutoRace Ube +1 +18 −2 +17 +17
6e #12 Yoshimura SERT +15 −9 (arrêt) +6 −113 −106
(à part) #3 SANMEI (arrêt) (arrêt) ±0 −1309 (réparation) −1309
(à part) #711 BAKUON +14 −16 (arrêt) −1 −1024 (réparation) −1026
(à part) #17 Astemo (arrêt) +12 +5 +17 −988 (avarie mécanique) −970
(à part) #99 Elf Marc VDS +27 (arrêt) +27 −578 (réparation) −550

(Chaque valeur est arrondie à la seconde. Les tours où la moto est passée aux stands ne permettant pas de mesurer sa position en file sont notés « (arrêt) » et exclus du total file. Le total file est la somme des seules fenêtres sans arrêt. La colonne feu rouge/arrêt = la perte totale de cette SC [l'immobilisation en trop au feu rouge + la chute d'une file en arrière à cause du feu rouge], ou une longue réparation/panne. Total file + feu rouge/arrêt = total général. Le total général des 4 motos « à part » provient en grande partie de réparations/pannes, sans lien avec la SC.)

La victoire elle-même n'a pas été influencée par les SC. La #30 n'est jamais tombée dans une file différente lors des 3 SC (file avant pour les 1re et 3e, même file que tous les rivaux pour la 2e), a consommé ses 6 arrêts entièrement hors SC et a bouclé la course indemne ― ses 189 tours victorieux sont légitimes. Ce que les SC ont créé, ce n'est pas le résultat, mais l'« écart » du podium. Sur les 96 secondes de marge de victoire, 78 viennent de la file de la 3e SC (l'écart juste avant était de 18 s), et il en va de même pour les 108 secondes d'écart de la #37, 3e (62 s juste avant).

C'est pourquoi lire la colonne « écart » du classement par une simple soustraction est risqué. S'il n'y avait pas eu la 3e SC, ou si la reprise avait été normale plutôt qu'un drapeau rouge, la #21 et la #37 se seraient sûrement rapprochées davantage de la #30 ― mais personne ne peut savoir comment les choses auraient tourné après la reprise (les positions auraient pu s'inverser, comme la #30 aurait pu tenir jusqu'au bout). Ce qui est certain, c'est qu'une lutte à 18 secondes a été remplacée sur les 36 dernières minutes par « une file physique entière », et que cela a été figé tel quel comme résultat.

――Fin du corps principal. Ce qui suit est une annexe d'analyse transversale qui dépasse le cadre de cette course.


Annexe : les safety cars prennent-elles « devant le leader » ?

L'endroit où entrent les deux SC influe grandement sur la course. En théorie, si la SC entre le plus possible juste devant le leader au général (= la « prise de tête »), l'ordre du groupe de tête devrait tenir. Qu'en est-il en réalité ? À partir des finales de quatre circuits, de 2021 à 2026 (8 Heures de Suzuka, 24 Heures du Mans, 8 Heures de Spa, Bol d'Or 24h), nous avons pris pour échantillon les 30 SC dont la structure en deux groupes a pu être confirmée par les temps au tour, et compté « en quelle position » se trouvait le leader au général au moment du déploiement, dans la file une fois regroupée.

Analyse de la prise de tête

Le résultat est sans appel. Le nombre de cas où le leader se trouvait en 1re〜2e position (= près de la tête) n'est que de 4 sur 30. La médiane est d'environ la 16e position, et sur les courses de 24 heures on a même relevé des positions aussi profondes que la 46e ou la 48e ― quasiment la queue du peloton. Autrement dit, les SC n'entrent pas de façon à « prendre devant le leader ». Le leader se retrouve enfoui derrière de nombreuses motos (dont des attardés), et sa position variait d'un déploiement à l'autre. À Suzuka aussi cette fois, le leader #30 a fluctué (3e à la 1re, 9e à la 2e, 12e à la 3e), et à la 3e SC c'est lui qui a tiré la « file avant » (celle tombée dans la file arrière était sa rivale #21). (chap. 4)

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