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2025 EWC 第3戦 鈴鹿8時間 決勝レポート(8月3日)— SSTクラス制覇

公開日 2025年8月11日

2025 EWC 第3戦 鈴鹿8時間 決勝レポート(8月3日)— SSTクラス制覇

予選ポールから決勝優勝、35ポイントを完全獲得。データ戦略と完璧な準備、そして最後は体力勝負を制し、昨年2位からの悲願のSSTクラス制覇を達成した。

シリーズランキング2位で第3戦・鈴鹿8時間に臨んだTeam Étoileは、首位#55 National Motosと30ポイント差を背負っていた。4戦中3戦が有効となるポイント制では実質的に3位の状況。チャンピオン争いを続けるには、予選最大5ポイントと決勝最大30ポイントの計35ポイントを完全に獲得することが絶対条件だった。ホームコースでの大一番に、チームは並々ならぬ覚悟で臨んだ。

準備段階からチームの強みは際立っていた。公式計時システムITS-LIVEのデータをAPI経由で自動取得し、10チーム以上のライバルの有効ラップを同時にリアルタイム分析する独自システムを構築。コースイン・アウトやトラブル周回を除外した精密な競合分析が、戦略立案で決定的な優位をもたらしていた。6月のテストで車両はすでに90%の完成度に達していたが、本番用のelf Moto2燃料だけは入手できず、その正確な燃費計算は実戦へ持ち越されることになった。

レースウィークではホームコースの強みが光った。ヨーロッパ勢が13秒台から始める中、鈴鹿を熟知するTeam Étoileは12秒台で入り、セッションを重ねるごとに11秒台、10秒台へと着実にタイムを削っていく。そして金曜日には転倒ゼロ・トラブルゼロという完璧な一日を記録した。6月のSPA戦でエンジン炎上と転倒により3台中2台を失った苦い経験を思えば、この安定感はチームにとって大きな意味を持っていた。

予選は劇的な展開となった。光が一日で最も気温の高い午前のセッションで2分7秒413のコースレコードを樹立。通常タイムの出にくい高温下でのレコード更新は、彼の集中力と技術力を証明するものだった。さらにQ2では一樹が、わずか1000分の6秒差でポールポジションを奪取。1位Team Étoile(2分7秒942)、2位#41 Kaedear-Dafy-Rac41-Honda(2分7秒948)という極限の接戦を制し、予選で5ポイントを確保して決勝へ向かった。

11時30分、光がポールポジションから発進した。第1スティントで早くも大きな収穫があった。事前予想の26〜27周に対し、実際には28周を走破。これにより8スティント戦略の実現が確定し、約1分のアドバンテージを手にした。以降はライダーの体力温存を優先し、各スティントを28周で統一する戦略を採った。

だが耐久レースは試練の連続だった。第1回ピットでタイヤ交換に手間取り約1分をロス。さらに第3スティントではピット作業の遅延で約2分という致命的なタイムロスを喫する。8時間レースにおける2分は通常なら勝機を断たれる痛手だったが、チームは30ポイント獲得を諦めなかった。その執念に、耐久レース特有の不確実性が味方する。#777 Wójcikのトラブル、#44 Honda No Limitsのガス欠、そして優位に立っていた#64 Kawasaki Plaza Racing Teamのスプーンコーナーでの停止——上位陣の脱落により、Team Étoileは再び優勝争いの渦中へと戻っていった。

終盤、勝負は#93 TONE Team 4413 EVA 02 BMWとの一騎討ちに収束した。残り3スティントの時点で両者以外の優勝可能性は事実上消滅し、真の実力勝負が始まる。第6スティント以降は激しいバトルとなったが、第1回セーフティカー導入時の追い越しにより、Team Étoileにストップ&ゴー20秒のペナルティが科された。確保していた優位は失われ、ペナルティ消化後は両チームが1コーナーでほぼ同時に合流。昨年の1位・2位チームが、再び優勝を懸けて激突する運命的な展開となった。

最後に勝負を決めたのは、体力だった。最終スティントは一樹対メルカド。酷暑の日本で初レース、かつ2名体制で4スティントを担うメルカドに対し、3スティント目の一樹は最後まで安定したペースを刻み続け、勝負を決定づけた。Team Étoileは予選5ポイントと決勝30ポイントの計35ポイントを完全獲得し、昨年2位からの悲願となるSSTクラス制覇を達成。光のコースレコード、一樹の圧倒的な持久力、元治の淡々とした走り、そしてピットクルーとスタッフ全員の献身が一つになった勝利だった。最終戦ボルドールでのチャンピオン争いへ、チームは確かな存在感を示した。

優勝ライダー

大久保 光 — ライダー

ライダー

大久保 光

渡辺 一樹 — ライダー

ライダー

渡辺 一樹

伊藤 元治 — ライダー

ライダー

伊藤 元治

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